従業員の個人事業主化に伴う給与・外注費の取り扱いを解説します。
・支払側(会社)、受取側(個人)、会計・税務処理の違いは?
・給与と外注費を区別する判断基準とは?
※この記事は、2022年4月12日に初公開した記事に最新情報を加味して更新したものです。
目次
従業員が個人事業主となる意味は?
タニタや電通では、「従業員の個人事業主化」の目的として以下の事項を掲げています。
- 副業での仕事を通じて得られたアイデアなどを新規事業の創出に生かしてもらう。
- 「働かされている感」から社員を解き放つには「社員という立場」から解放することが必要。
- 被雇用者ではなく、自分自身が経営者として自己裁量の権限を持つことによって、自律的に仕事に取り組み、やりがいを見出すことができる。 など
上記のように理由は様々ですが、不況になると、建設業や製造業での下請業者化、ソフトウェア業における個人への外注など、固定費の性格が強い人件費を変動費化させるために導入、という側面も強くでてきます。
次に、給与・外注費の違いについて、支払う側、受け取る側、それぞれの立場から解説します。
税務上の違いは?
同一人物に同時に「給与」「外注費」を支払うことは可能か?
会社から同一人物に支払った金銭であっても、雇用契約形態であれば「給与」、個人事業主に業務委託形態であれば「外注費」となります。