種山会計士

今回は、税金の種類について解説します。
・節税対策はどの税金の節税になるのか理解していますか?
・顧問税理士と話をする際に、どの税金の話をしているの理解していますか?

※この記事は、2022年7月5日に初公開した記事に最新情報を加味して更新したものです。

実はよく知られていない税金の種類

税金には様々な種類がありますが、全体を把握している方は少数だと思います。特に、サラリーマンから独立された場合、給与から源泉所得税等が天引きされていたため、自分の税額を把握されていないことがほとんどです。このため、独立時に面食らうことも少なくありません。これは会社後継者も同様です。

納めるところによる分類

「どこに納めるか」によって、国税地方税があります。

  • 国税:所得税、法人税、地方法人税、特別法人事業税、復興特別所得税、消費税、など
  • 地方税:住民税、事業税、不動産所得税、固定資産税、都市計画税、地方消費税、など

地方税は、さらに道府県税、市町村税に分かれます。

課税されるものによる分類

「何に対して課税されるか」によって、所得課税、消費課税と資産課税があります。

  • 所得課税:所得税、法人税、住民税、事業税、など
  • 消費課税:消費税、地方消費税、酒税、たばこ税、自動車税、など
  • 資産課税:相続税・贈与税、登録免許税、印紙税、不動産取得税、固定資産税、など

以上をまとめると、以下の表になります。

出典:財務省「税の種類に関する資料

2023年度予算を見ると、所得課税51.8%、消費課税34.8%、資産課税等13.3%の割合です。

出典:財務省「税の種類に関する資料

税金の納め方による分類

また、「税金の納め方」によって、直接税、間接税があります。税を納める人と負担する人が同じ税金を「直接税」、税を納める人と負担する人が異なる税金を「間接税」といいます。

出典:国税庁「税の仕組み

税金の計算主体による分類

「納税額の計算主体は誰か」による分類もあります。納税者本人が自分の責任で納税額を計算し,申告する方式を申告納税方式といい、税務官庁が税額を確定して、納税者に納付の通知を行なう方式を賦課課税方式といいます。

まとめ

税金の種類は多くてわかりにくいと思います。ただ、顧問税理士とのミーティングをする際に、どの税金の話をしているのか、ある程度把握しておくことは重要です。例えば、インボイスは消費税の話、電子帳簿保存法は所得税・法人税の話です。節税対策を検討するにあたっても、どの税金の対策をしようとしているのかわからなければ意味がありません。
最後に、事業を行っていくなかで遭遇する税金を以下にまとめました。独立開業される方、個人事業主から法人成りを考えている方、会社後継者の方は、とりあえずこの表を押さえておけば大丈夫です。

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