個人事業主と法人設立の両方で、開業前の領収書の会計・税務処理を解説します。
・開業前の領収書は経費になる?
・個人の開業日はいつ?
・開業費、創立費といった繰延資産の会計処理は?
・繰延資産を使った節税とは?
目次
そもそも「開業費」とは
事業を開始する前にかかった費用を「開業費」といいます。例えば、名刺の作成費や開店前のチラシ代、準備に使用したパソコン代などが該当します。
個人の開業日はいつ?
個人の場合は、自身で決めた日が開業日となります。具体的には、税務署に開業届を出す際に、開業日を指定します。開業日は、独立した月の1日や初めて受注した日などを指定することが多いようです。会計帳簿上は、この開業日が個人事業主の会計帳簿の期首となります。個人事業主の事業年度は1月~12月と決められていますので、開業日から12月31日までが第1期の事業年度となります。決算書を作成して翌年の2月16日~3月15日の間に確定申告をします。
それでは法人を設立した場合はどのようになるのでしょうか。
法人の場合は「開業費」の他に「創立費」がある
「開業費」について、個人と法人設立を比較したものが以下の図です。