個人事業主として独立後、いつ法人化すべきか、悩ましいところです。今回は、簡素な事例で、個人事業主から法人化をシミュレーションしました。
・個人事業主から法人化するのは税金が安くなるから?
・法人化の際、税金以外に比較する指標とは?
・法人化はおカネだけで考えるべきではない理由とは?
個人事業主の前提
個人事業主の前提条件を以下のように仮定します。
- 東京都で花の小売業を営むAさん
- 売上高は10,000千円(消費税の影響は受けません)
- 原価率は4割(TKCBASTより)
- その他の経費は2,000千円
- 青色申告:国税庁タックスアンサー「No.2070 青色申告制度」
- 家族は、配偶者のみ(たまに手伝うが、給与支給していない)
- 配偶者控除:国税庁タックスアンサー「No.1191 配偶者控除」
- 国民健康保険、国民年金の年間支払総額は1,100千円と仮定
- 従業員はアルバイト1名(給与はその他経費に含ませています)
- 所得税率:国税庁タックスアンサー「No.2260 所得税の税率」
- 個人住民税:10%(都民税4%、区市町村民税6%(均等割は5千円))
- 個人事業税:(青色申告特別控除前事業所得-290万円)×税率5%
【参考】ブログ「自分が払っている税金の種類を言えますか?」
「消費税の課税事業者・免税事業者とは?」
法人化 の条件
法人化した場合の前提条件を以下のように設定しました(上記の条件に下記を追加)。
- 役員報酬3,000千円(=250千円/月×12か月)
- 社会保険料(厚生年金、協会けんぽ)は会社負担、個人負担をそれぞれ15%と仮定
- 給与所得控除:国税庁タックスアンサー「No.1410 給与所得控除」
- 法定実効税率:法人税、事業税、住民税などを考慮した税率。30%と仮定(EY新日本有限責任監査法人)
シミュレーションした結果は?
さて、以上の条件のもと、シミュレーションした結果は以下のとおりです。