種山会計士

今回は、役員や従業員の福利厚生として、会社の社宅を利用した節税手法について解説します。
・社宅を使った節税手法の注意点は?
・役員・従業員に社宅・寮を貸した場合の家賃は?
・個人で所有している不動産を社宅で活用する場合は?

会社の社宅とは

社宅とは、会社が役員や従業員に対して比較的安価で貸与する住宅のことです。
会社で社宅を所有する主な目的は福利厚生転勤対応です。
従業員にとっては、相場よりも比較的安価に借りることができます。また社員どうしの繋がりもできます。したがって、多くの求人情報に社宅や寮の有無が記載されています。

社宅を貸した場合の家賃は?

会社名義で社宅を購入した場合、あるいは社宅を借り上げている場合、以下の経費が計上できます。

  • 会社で減価償却費を計上する(購入の場合のみ)。
  • 借入金で購入した場合、支払利息を会社の経費にできる(購入の場合のみ)。
  • 固定資産税を会社の経費にできる(購入の場合のみ)。
  • 支払家賃を会社の経費にできる(借り上げの場合のみ)。
  • 水道光熱費なども会社経費にできる。

ただし、社宅に住んでいる役員や従業員は、会社に家賃を支払う必要があります。無償(ただ)で住んでいると、税務調査時に給与課税されてしまいます。
したがって、上記の経費と役員・従業員から支払われた家賃との差額相当分が会社の実質的な費用となります。

それでは、役員・従業員の家賃はどのように決めたらよいでしょうか。

こちらは会員限定記事です。